民営化 途上よフォロー 忘れずに
福郷初子(ふくごう・はつこ、ペンネーム)でございます。
4月最後の平日に、国会で改正郵政民営化法が成立しました。
改正郵政法成立=「小泉改革」抜本見直し(時事ドットコム2012年4月27日)
http://www.jiji.com/jc/zc?k=201204/2012042700284
改正郵政法が成立(公明新聞2012年4月28日)
http://www.komei.or.jp/news/detail/20120428_7957
郵政改革 もっと便利で頼れる郵便局に(読売新聞2012年4月30日)
http://www.yomiuri.co.jp/editorial/news/20120429-OYT1T00661.htm
2005年には国政選挙の争点になり、他方、第三者が郵便貯金・簡易保険の資金を獲得、あるいは日本郵政保有の優良不動産を獲得する目論見があるという論説も出るなど、郵政民営化は大きな注目を集めてきました。
その割に、今回のニュースの扱いは小さく、意外に感じるとともに、なぜあまり話題にならないのか不思議に思いました。
政権交代後の政府提出法案では審議が進まず、従来の郵政民営化法の一部改正に切り替えて民主・自民・公明3党による共同提案となり成立に至ったそうです。自民党の一部(数人)、みんなの党、共産党は反対したとのこと。
上記記事によると、従来の民営化から今回の改正への主な変更点は以下の6つと読み取れます。
- 組織編成 - 親会社1子会社4から親会社1子会社3へ変更。郵便事業会社と郵便局会社が合併。
- 株式の処分 - ゆうちょ銀行及びかんぽ生命2社の株式の売却に期限を設けず、売却の義務を努力目標へ変更。
- 株式売却益の使途 - 東日本大震災の復興財源に充当。
- ユニバーサルサービス - 全国一律提供を義務づけるものは、郵便サービス単独から郵便・貯金・保険の3サービスへ変更。
- サービス実施体制 - 郵便・貯金・保険の3サービスを現行の各社縦割り提供から郵便局での一体的提供へ変更。
- 新規事業参入要件 - ゆうちょ銀行及びかんぽ生命2社の株式2分の1処分後は、新規事業への参入を認可制から届出制に変更。
これらの情報から、前述の資金や不動産の第三者による収奪を政府が回避できるようになったと考えます。資金・不動産の第三者収奪説は、陰謀論として嘲笑する言論もありましたが、今回の改正の内容から察するに、それはあながち的外れではなかったように思います。なぜ親会社1子会社4の組織編成だったのか(上記変更点1.)、なぜ株式の処分に期限を設けていたのか(上記変更点2.)、なぜ全国一律提供の対象に貯金・保険が含まれていなかったのか(上記変更点4.)、なぜ同じ郵便局内で仕切りが設けられて縦割りだったのか(上記変更点5.)など、不自然に思われていた点は改正される余地のあったことが示されたからです。特に、下記記事の後半は話が入り組んでいますが、今回の改正はこの指摘を踏まえている内容に見えるので、驚いています。
合理性と正当性を備える鳩山政権の郵政改革案(植草一秀の『知られざる真実』2010年3月26日)
http://uekusak.cocolog-nifty.com/blog/2010/03/post-8038.html
それでも、ゆうちょ銀行及びかんぽ生命2社の株式の売却は努力目標となっており、今後の展開次第では支配権が外国資本や特定資本に渡る可能性も残っています。たとえば、経済発展著しい中国等新興国が思い切った投資として買収することや、TPPで非関税障壁を指摘されて米国資本の傘下に入ることも考えられます。新規参入者にとってのゆうちょ銀行及びかんぽ生命2社は、減りはしたもののまだ多数の利用者がおり、販売ネットワークが再整備されるので、とても魅力的に映るでしょう。また、新規事業参入障壁の条件付き低下(上記変更点6.)は、国内外の金融業界が反発しています。この変更点は株式売却のためのアピールにも見え、ひょっとしたら政府は売却先を選定できるようにしたのかも知れない、という憶測が浮かびました。
最後に、株式売却益が東日本大震災の復興財源に充当される(上記変更点3.)そうですが、中間搾取がなるべく無いことを願っています。
福郷初子
【純日本人会】 http://www.junnihon.com/
http://jun-nihonjinkai.blog.eonet.jp/

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