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純日本人会へメール

2012年5月 6日 (日)

民営化 途上よフォロー 忘れずに

福郷初子(ふくごう・はつこ、ペンネーム)でございます。
4月最後の平日に、国会で改正郵政民営化法が成立しました。

改正郵政法成立=「小泉改革」抜本見直し(時事ドットコム2012年4月27日)
http://www.jiji.com/jc/zc?k=201204/2012042700284


改正郵政法が成立(公明新聞2012年4月28日)
http://www.komei.or.jp/news/detail/20120428_7957


郵政改革 もっと便利で頼れる郵便局に(読売新聞2012年4月30日)
http://www.yomiuri.co.jp/editorial/news/20120429-OYT1T00661.htm


2005年には国政選挙の争点になり、他方、第三者が郵便貯金・簡易保険の資金を獲得、あるいは日本郵政保有の優良不動産を獲得する目論見があるという論説も出るなど、郵政民営化は大きな注目を集めてきました。
その割に、今回のニュースの扱いは小さく、意外に感じるとともに、なぜあまり話題にならないのか不思議に思いました。

政権交代後の政府提出法案では審議が進まず、従来の郵政民営化法の一部改正に切り替えて民主・自民・公明3党による共同提案となり成立に至ったそうです。自民党の一部(数人)、みんなの党、共産党は反対したとのこと。

上記記事によると、従来の民営化から今回の改正への主な変更点は以下の6つと読み取れます。

  1. 組織編成 - 親会社1子会社4から親会社1子会社3へ変更。郵便事業会社と郵便局会社が合併。
  2. 株式の処分 - ゆうちょ銀行及びかんぽ生命2社の株式の売却に期限を設けず、売却の義務を努力目標へ変更。
  3. 株式売却益の使途 - 東日本大震災の復興財源に充当。
  4. ユニバーサルサービス - 全国一律提供を義務づけるものは、郵便サービス単独から郵便・貯金・保険の3サービスへ変更。
  5. サービス実施体制 - 郵便・貯金・保険の3サービスを現行の各社縦割り提供から郵便局での一体的提供へ変更。
  6. 新規事業参入要件 - ゆうちょ銀行及びかんぽ生命2社の株式2分の1処分後は、新規事業への参入を認可制から届出制に変更。

これらの情報から、前述の資金や不動産の第三者による収奪を政府が回避できるようになったと考えます。資金・不動産の第三者収奪説は、陰謀論として嘲笑する言論もありましたが、今回の改正の内容から察するに、それはあながち的外れではなかったように思います。なぜ親会社1子会社4の組織編成だったのか(上記変更点1.)、なぜ株式の処分に期限を設けていたのか(上記変更点2.)、なぜ全国一律提供の対象に貯金・保険が含まれていなかったのか(上記変更点4.)、なぜ同じ郵便局内で仕切りが設けられて縦割りだったのか(上記変更点5.)など、不自然に思われていた点は改正される余地のあったことが示されたからです。特に、下記記事の後半は話が入り組んでいますが、今回の改正はこの指摘を踏まえている内容に見えるので、驚いています。

合理性と正当性を備える鳩山政権の郵政改革案(植草一秀の『知られざる真実』2010年3月26日)
http://uekusak.cocolog-nifty.com/blog/2010/03/post-8038.html


それでも、ゆうちょ銀行及びかんぽ生命2社の株式の売却は努力目標となっており、今後の展開次第では支配権が外国資本や特定資本に渡る可能性も残っています。たとえば、
経済発展著しい中国等新興国が思い切った投資として買収することや、TPPで非関税障壁を指摘されて米国資本の傘下に入ることも考えられます。新規参入者にとってのゆうちょ銀行及びかんぽ生命2社は、減りはしたもののまだ多数の利用者がおり、販売ネットワークが再整備されるので、とても魅力的に映るでしょう。また、新規事業参入障壁の条件付き低下(上記変更点6.)は、国内外の金融業界が反発しています。この変更点は株式売却のためのアピールにも見え、ひょっとしたら政府は売却先を選定できるようにしたのかも知れない、という憶測が浮かびました。

最後に、株式売却益が東日本大震災の復興財源に充当される(上記変更点3.)そうですが、中間搾取がなるべく無いことを願っています。

              福郷初子
              【純日本人会】 http://www.junnihon.com/
                      http://jun-nihonjinkai.blog.eonet.jp/

2012年4月17日 (火)

復興は ヒト・モノ・カネの 合わせ技

福郷初子(ふくごう・はつこ、ペンネーム)でございます。
東北の3月の景況感指数が発表されました。十分ではないものの何とか持ちこたえているという感じがします。

東北景況感3期連続改善 大企業製造業は減速 3月短観(河北新聞 2012年4月3日)
http://www.kahoku.co.jp/news/2012/04/20120403t72008.htm


製造業は悪化に転じたとのことで、分岐点にある印象を受けます。
さて、製造業の復興支援に関する情報を探していたところ、遊休の設備等を無償提供する取組を見つけました。昨年秋に始まったとのことです。

「遊休機械無償マッチング支援プロジェクト」について(日本商工会議所)
http://www.jcci.or.jp/region/tohokukantodaisinsai/matching/project.html


ヒト・モノ・カネが経営資源と呼ばれていることからすると、カネに限らずモノすなわち設備や機械の提供も復興支援に有効であると察しがつきます。モノの寄贈はカネの寄付に比べると、運搬の手間が負担となりますが、カネよりも遅配が少ない、中間搾取が少ない、募金詐欺が少ない、設備資金の浮いた分が雇用に回る可能性があるというメリットが考えられます。
このプロジェクトに関するニュース記事として、下記の事例が見つかりました。

眠った機械、被災地へ 高岡、富山会議所(富山新聞 2012年3月17日)
http://www.toyama.hokkoku.co.jp/subpage/TH20120317411.htm


工作機械を被災地へ 北九州の事業者、復興支援(MSN産経ニュース 2011年12月28日)
http://sankei.jp.msn.com/region/news/111228/fkk11122802090000-n1.htm


再生PCを寄贈して被災企業の再起を後押し(RBB TODAY 2012年1月11日)
http://www.rbbtoday.com/article/2012/01/11/84938.html


最近までこのトピックを見落としていたため、このほかにも関連ニュースはあるのかも知れません。しかし、上記記事は地方紙、地方版、専門媒体であり、全国版ではありません。脇に置くにはもったいないような気がします。
私には好印象のこの取組が、もし仮に報道抑制されているとすれば、何を意図しての抑制かな、と憶測を働かせたところ、遊休資産に関する話題が増税キャンペーンの邪魔になることが思い当たりました。話は逸れますが、遊休資産の話題が好評になって「政府も増税を決める前に遊休資産を処分できるか検討したらどうか」という意見が出てくると、政府にとっては都合が悪くなるであろうと思われます。

大手マスコミも、芸能人や政治家をこき下ろすばかりでなく、復興に役立つ情報を継続して提供してほしいと思います。

              福郷初子
              【純日本人会】 http://www.junnihon.com/
                      http://jun-nihonjinkai.blog.eonet.jp/

2012年4月 8日 (日)

講演『消費税10%の経済効果』宍戸駿太郎氏

福郷初子でございます。
純日本人会Webサイトにもリンク掲載ありましたが、純日本人会 経済レポートでも標記YouTube動画を掲載させていただきます。





2012年3月28日 (水)

小沢一郎氏が好きとか嫌いとかではなくて、  

現時点では小沢一郎氏と亀井静香氏に頑張ってもらわねばなりません。

何度も述べますが、消費税率上げを行えば、

可処分所得減少 ⇒ 消費減少 ⇒ 売り上げ減少 ⇒ 利益減少 ⇒ 翌年の税収減少 ⇒
企業は弱気になって投資減少&政府も投資減少 ⇒ デフレスパイラル

そして外国勢力による日本の株や土地などの資産買い叩き、企業買収と失業及び再就職難による技術流出が加速します。

中国による土地の購入や技術力のある中小企業の買収が巷間言われています。
マスコミが報じないから世間は知らないように思われますが、政治的関心のある方々は先刻ご存知の事態が進行中です。

消費税増税はその流れを加速しますから、今直ぐの税率上げではなくても企業の心理は冷え込んで投資は減少して景気は更なる悪化をします。
野田氏も谷垣氏も見ていると信念を持って主張しているようですから、外国勢力に唆されているのではなく経済を知らないのに経済を理解していると誤解して主張しているように見えます。


今は「頑張れ!小沢一郎、頑張れ!亀井静香」です。

小沢氏と親しい、名古屋の河村市長もそのあたりが理論的に良く解る数少ない政治家ですが、橋元人気にお株を奪われているのが残念です。
ただし、橋下氏にも今やってる事までは是非頑張って欲しいと願っています。


河村たかし氏、調べたら、こんな事もやってるんですね。

http://genzeinippon.com/

【 河村たかし東京政治塾 開講について 】
http://genzeinippon.com/jyukutokyo.pdf

『 河村たかし東京政治塾 開講のお知らせ 4/5にプレ塾開催 』
http://bit.ly/GVdPUc
『 河村たかし政治塾(名古屋) 塾生募集開始 』
http://bit.ly/Hgdv4B


国家観の違う小沢氏と親しいのは、政界人同志の個人的関係だと信じたいと思います。





                  栗原茂男
               【純日本人会】 
http://www.junnihon.com/
                                                     http://jun-nihonjinkai.blog.eonet.jp/

2012年3月11日 (日)

投資顧問AIJの事件

やはり金融業は斜陽産業?
先週号の話を続ける前に、投資顧問のAIJの問題を取上げる。この問題が発覚した当初、筆者は「これは大変な事になる」と予感した。先週も取上げるようと思ったが、情報不足でもあり思いとどまった。

AIJの問題発覚後、金融庁も慌てて他の投資顧問の緊急調査を始めた。筆者は同様の問題が広がっていると見ている。市場には今のところ特に大きな影響は出ていないが、問題の広がり方によっては当然市場にも衝撃があろう。


AIJは厚生年金基金の資金を受託し運用していた。受託していた2,000億円のうち残っているのは50億円ということである。消えた金額は運用の損失と経費ということになる。報道によれば、AIJは毎年損失を出していたが、特にリーマンショックの影響での損失が大きかったようである。

AIJはこの損失を隠し、逆に高収益を装い資金を集めていた。この誤魔化しの高収益が信じられていて、厚生年金基金の委託者の間でもAIJは一番人気のある投資顧問であった。今回、AIJの粉飾は明らかになったが、他にも同じようなことをやっている投資顧問がいくつもあると思って良い。


AIJ問題の発覚の前、配当型投信の「タコ配」が問題になっていた。配当型投信は定期的に配当を行うということをセールスポイントにして、顧客から資金を集めている。しかし今日の株式市場の低迷によって、収益どころか損失を出している投信が多数ある。

ところがこのような赤字の投信が定期的に配当を出しているのである。当然、配当は元本を削ってなされている。このため顧客は投信を解約した時、元本が驚くほど目減りしていることに驚くことになる。ただこのような投信の実態は、解約でもしない限り顧客は気付かないのが普通である。この「タコ配」投信の問題は、AIJの問題と共通する部分が大きい。


10/11/1(第637号)「この日をつかめ(Seize the Day)」で筆者は「金融業は斜陽産業」と指摘した。根拠は世界的な金余りによって「資金」というものに希少性がなくなったことである。この余剰な「資金」は、バブル経済を経ることによって大きくなった。

資金に希少性がなくなったため、世界的に金利が低下していると筆者は見ている。金利低下によって普通の運用ではもちろん高い収益は期待できない。金融業者はこの苦しい状況の中で収益を上げる運用を行っている。


したがってこれまでのような高報酬を得るためには、金融を扱う者はよりハイリスク・ハイリターンの運用に傾くことになる。しかしそのような市場は厳しいものである。所詮、この種の資金の運用場所はゼロサムの世界であり鉄火場である。勝つ者と負ける者に別れる。

このような市場で勝つための方策として、情報の非対称性を使った投資が行われたりする。しかしこれは一歩間違えればインサイダー取引になる。また運用者が市場を操作することもある。例えば勝手に企業の格付を変え、これによって株価が変動することによって利益を上げる証券会社がある。


AIJはこの厳しい世界での負け組であった。ただ勝ち組を装うことによって資金を集めていた。しかし資金を委託する側にも問題がある。長期金利がずっと1%、また短期金利がほとんどゼロ%なのに、何故その何倍もの収益を毎年上げられるのか疑問に思わなかったのである。

AIJが示していたような高利回りを実現するには、運用者がジャンボ宝くじで毎年一等を取るくらい幸運の持ち主か、後ほど取上げるような犯罪めいた運用(インサイダー取引や株価操作など)が必要になってくる。ところがこのような事はいまだに世間では理解されていない。運用先を選べば高利回りが可能という幻想を持っている人々が多いのである。



マスコミの事件の矮小化
一頃昔、金融業がもて囃されていた。またたいした付加価値を生まない金融業界であったが、金融機関の従業員の高収入は当り前であった(今もその名残りがある)。また金融業こそ日本の次の有望産業と言われたものである。「サッチャー英国首相のシティーの金融グローバルセンター構想を真似して東京を世界の金融の中心しろ」という声が巷で溢れていた。

公的年金も、株式などのハイリターンの運用の割合を大きくすることが求められた時代があった。また小泉・竹中構造改革時代には「預金から株式」への誘導政策が明確に採られた。今日AIJが問題になっているが、根っ子は昔からあったのである。

ところがサブプライムローン問題の発生とリーマンショックの後、株価が大幅に下落し今度はハイリスク・ハイリターンの運用に批難が集まった。同じ公的年金でも、厚生年金は株式などのハイリスクの運用を行っていたが、公務員共済はこのような運用を行っていなかった。


収益を得るための実際の市場では、単にハイリスク・ハイリターンではなく、堂々と経済犯罪が行われているケースがある。例えば倒産直前のマンション業者の架空増資を引受けたフランス系の証券会社があった。これは明らかに犯罪であった。ところが不思議なことにいまだにこの証券会社は日本での営業活動が許されている。

それどころかこの証券会社のエコノミストが日本経済にコメントし、それが日経新聞に頻繁に掲載されている。この種のエコノミストは、揃って構造改革派であり、決まって日本の財政支出と財政赤字を問題にする。「日本は一体どうなっているのだ」と思われる。


AIJの問題は主に二つの問題を提起している。05/6/6(第392号)「公的年金とマクロ経済」などで取上げたように、一つは年金積立など将来に備えた貯蓄が、一方で今日のマクロ経済上の有効需要を減らすことである。そしてこの将来に備えた貯蓄額が設備投資など必要な実物投資額をはるかに越えてくると問題を発生させる。まず有効需要が減るのだから資金は余剰になる(余剰資金は国債を発行し吸い上げ、公共投資などに使えば良いのに財政が悪化すると言って必ず反対する者が出てる)。

この余剰資金が株式市場や商品市場(サブプライムローン問題では住宅債券市場)に流入しバブルが生成される。ただバブル期には、資産価格が上昇し資産効果が発生しているのでこの有効需要の不足に誰も気付かない。このようにバブル発生は中央銀行の金融緩和だけでなく、このような将来に備えた貯蓄も原因となる。


もう一つの問題は日本の年金制度そのものである。日本の年金制度が「ねずみ講」的な仕組になっていて、経済成長(今回の厚生年金基金の場合は加入者の給料が増えること)と就業者数(厚生年金基金加入者)が増えない限り、年金給付額がどんどん減ることになる。このことが年金運用者にプレッシャーとなり、AIJのような危険なハイリスク運用業者に資金を委託するはめになった。

また現行の日本の公的年金制度は極めて不公平なものになっている。「現役時代沢山の年金保険料を払ったのだから、高額の年金給付を受けるのは当然」と主張する人もいるが、払い込み額の何倍もの給付を受けるとなると話は別であろう。また年代による給付額に大きな差があることも大きな問題である。


このように今回のAIJの事件は様々な問題を世間に明らかにしてくれた。しかしマスコミはこの事件を矮小化しようとしている。例えばAIJに資金運用を取次いだ厚生年金基金団体に社会保険庁のOBが天下っているといった具合である。

これまでも年金問題を、マスコミは国会議員の国民年金保険料の未納問題にすりかえて大騒ぎしたことがあった。しかし未納問題は年金問題の本質と何の関係もない。今回も同じような事になると筆者は見ている。




来週号が700号になることにはたと気付いた。来週はこれに関連した事項を取上げる。



                    A.A.
                   ― 経済コラムマガジン12/3/5(699号)より転載 
                    
http://www.adpweb.com/eco/index.html

2012年3月 6日 (火)

AIJ:企業年金財政難と金融自由化影の部分   : 栗原茂男

海江田万里衆議員議員からメルマガが来ました。 今世間を騒がす 『 A I J 』の解説です。 別の筋からの情報では不動産リートが絡んでいるとも耳にしています。 この問題はもしかすると政治が介入してうやむやになるのかもしれません。 国民の監視が重要な問題の一つかと思います。 =================================================== ━ Banri Kaieda ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【海江田万里の政経ダイアリー】2012.3.6号 永田町新潮流-企業年金財政難と金融自由化影の部分 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ Seikei Diary ━ ☆ AIJ問題で浮き彫りになった企業年金財政難と金融自由化影の部分 ☆ AIJの問題は、国会議員の関心も高く、民主党の財務金融部門会議でも金融庁、厚生労働省からヒアリングを行いました。今回のAIJ問題の背後には、現在の日本が抱える深刻な課題が横たわっています。 ひとつは、企業年金の財政難の問題です。社会保障と税の一体改革では、公的年金の財源問題がクローズアップされていますが、企業年金も事情はまったく同じです。大量採用した団塊世代が、続々と企業年金受給者になっているので、企業はこれまでの積立金を取り崩すことになりますが、その積立額がすでに不足しています。不足額は企業が穴埋めすることになります。しかし、現在の企業にそんな資金はありません。いきおい積立金の運用利回りを上げて、当座の積立金不足をしのごうとするのです。 AIJはそんな企業年金の弱みを巧みについて、高利回りの運用をうたい文句に、中小企業の企業年金の運用を任されてきました。 もうひとつは、金融自由化の影の部分が浮かび上がってきたことです。 1990年代の日米金融協議で、米国は強く日本の金融自由化を迫り、企業年金の運用規制の緩和と投資顧問の参入が行われました。 それまでの企業年金の資産運用は、たとえば株式や外国債券などへの配分は30%以下に抑えるとの規制がありました。この規制は1997年に廃止されました。投資顧問業の参入も同時期です。規制緩和については利用者のメリットもあった一方で、今回のような事件がおきると、その負の部分が際立ってきます。 さらに考えなければいけないのは、AIJのような投資顧問業者に運用を任せた企業年金の側にも全く非がなかったかというとそうでもありません。基金の理事長や常任理事、その他の理事は資産の運用について、資産運用委員会を設けて、そこで資産が確実に運用されているかのチェックを行わなければならない決まりになっています。 今回の事件でいえば、基金側が「どうしてAIJだけが高利回りの運用ができるのか」と納得のいく回答を求めることもできたはずです。 それが行われた形跡はほとんどありません。しかも、基金の常務理事には旧社会保険庁などの厚生労働省の役人が大量に天下りしています。 具体的に、基金にどのくらいの天下りがいるか、現在資料を要求しており、やがて、この点も明らかになるでしょう。 この際、企業年金の将来をトコトン議論すべきです。 衆議院議員 海江田万里 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━  海江田万里事務所/民主党(東京1区)  〒160-0004 東京都新宿区四谷3-11 山一ビル6F  TEL.03-5363-6015 office@kaiedabanri.jp  FAX.03-3352-2710 http://kaiedabanri.jp/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ◎海江田万里の国会日記 のバックナンバー・配信停止はこちら ⇒ http://archive.mag2.com/0000104318/index.html

2012年1月25日 (水)

平成24年2月度 『 丹羽経済塾 例会 』 の御案内を申し上げます。

丹羽経済塾の皆様におかれましては益々ご清栄のこととお慶び申し上げます。
毎回のご出席有難うございます。
平成24年の2月度は下記の要領で行いますので、よろしくお願いいたします。


   ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

                               記


日 時   :  2月12日(日) 17:30~ 19:30(受付17:15)


テーマ   :  丹羽の新正統派ケインズ体系に組み込まれた市場メカニズムの役割


参加費  :  2千円( 学生は無料 : 受付でお申し出ください)             


会 場 : 四谷区民センター 11F 第4集会室
      東京都新宿区内藤町 87  電話 03-3351-3314  
       http://shinjuku-kuminhall.com/pc/event_yotsuya.html
          (ホームページは区民ホール)
      地図  http://shinjuku-kuminhall.com/pc/pdf/yotsuya_map2.pdf


地下鉄・丸の内線「 新宿御苑 」 駅 、「 2番出口 」 を出て左へ、四ッ谷方向に向かって徒歩5分。
地下鉄・丸の内線 「 四谷三丁目 」 駅 、「 1番出口 」 を出て左へ、新宿駅方向に向かって徒歩10分。
JR新宿駅をご利用の場合 : 伊勢丹を通り越し、四谷方面に向かうと当該建物があります。

出席を希望される方は下記にお知らせください。

  栗原茂男宛 Mail   kulihala@sepia.ocn.ne.jp;
               FAX   03-3714-3622
                  携帯   090-7218-5584

2012年1月23日 (月)

富のもと 加工貿易 だけなのか?

福郷初子でございます。
昨年の日本の貿易収支は、赤字となる見込みです。

31年ぶり「貿易赤字国」=震災で輸出入に変調-11年(時事通信)
http://www.jiji.com/jc/c?g=eco_30&k=2012012100154&j4


貿易赤字になったのは、地震等災害の影響はあるでしょうが、それだけが原因ではないようです。また、為替の要因も指摘されていますが、円安になれば全て良しとは限りません。
31年ぶりのことですから、短期的要因だけでなく長期的な要因も考えてみる良い機会だと思います。例えば、輸入品目のうちエネルギー資源が高い割合を占めていることからも、エネルギー問題は重要です。

さて、貿易赤字国となったことで「加工貿易」の存在感が薄くなる中、経団連はTPP参加や消費税増税を呼びかけています。

自民党大会で経団連会長にやじ TPP推進訴えで(産経新聞)
http://sankei.jp.msn.com/economy/news/120122/biz12012211150001-n1.htm


自民党の現時点の方針として、TPP参加については態度保留、消費税増税については条件付き賛成だそうです。TPP参加については、内容が不明な段階での態度保留であり、順当に思えます。消費税増税については、大手マスコミが発言の一部のみを取り上げて、全面賛成のように報道しているそうです。
したがって、上記ニュースのようにヤジが飛んでも、おかしなことではありません。

2011年2月28日付記事「消費税増税による経済への影響(6)」にあるように、経団連のTPP参加や消費税増税の呼びかけは、輸出型企業の利益追求のためと考えられます。
これまでの政策は、主たる目的でない場合があるにしろ、輸出型企業が優遇されてきたように思えます。貿易赤字国化を一つの節目と捉え、輸出型企業優遇策を継続するのが果たして良いのか、議論が起こることを期待します。

              福郷初子
               【純日本人会】 http://www.junnihon.com/
                                           http://jun-nihonjinkai.blog.eonet.jp/

2012年1月12日 (木)

韓流で デモあり、次は 中流か

福郷初子(ふくごう・はつこ、ペンネーム)でございます。
本年が復興の年になりますことをお祈りします。

年明け早々、ニュースもいろいろありますが、奇妙な記事を見つけました。

「中国料理を食べ、中国男性に嫁ぐ」 日本人女性に流行? =中国(サーチナ)
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2012&d=0106&f=national_0106_025.shtml


取って付けたような記事に感じますが、私は韓流のことが頭に浮かびました。韓流デモがあったから、今度は中国人富裕層(中流?)ブームでも起こす計画かな、と思いました。しかし、中流ブームが大手メディアでキャンペーンされれば、婚活キャンペーンであおられた一部の日本の女子は、すんなりと嫁いでしまうのかもしれません。
韓流は少数の芸能人が対象ですが、中国人富裕層となれば人数も結構多く、日本人同士の家庭は減少する可能性があります。

一方、東京で電車に乗っていると中国語を耳にすることがしばしばあり、中国人の日本流入が増えていることを感じます。統計によると、外国人登録している在日中国人は、関東南部に集中しているとのこと。
中国出身で日本に不法滞在している人の中に、強制送還できない人がいる、という指摘があります。一人っ子政策の中国で、第二子以降に生まれた子(黒孩子:ヘイハイツ)は中国国籍が無いため、送還する国が無いという論理なのです。
下記リンク先の動画はその指摘の前段です。

International Premium 12/13 ダイジェスト版 中国は人身売買を辞めろ!!(YouTube)
http://www.youtube.com/watch?v=ptDGnQ11TFk


私は、中国出身の方が経営する日本の会社に、少しの期間ですが勤めたことがあります。そのため、中国人に対するアレルギーはありませんし、特に嫌いだとも思いません。
しかし、強引に中流ブームを作ったり、不法滞在に関する問題を隠すのは、良くないと思います。少子化対策を考えているのかもしれませんが、「こっそり」政策は歓迎しません。

このようなトピックを追っていると、先日話題になった下記のニュースは、あるいは国の政策を見越してのことかも知れない、と憶測してしまいます。労働者の移動が多くなれば、仲介業者の関与する場も増えるからです。TPPの事前協議も予定されていますし。

リクルート、欧米の人材派遣事業会社2社を約314億円で買収(財経新聞)
http://www.zaikei.co.jp/article/20120104/91320.html


中国出身の方が経営する会社に勤めていた時、雑談で「日本人は(品質に関して)神経質だ」と言われたのが印象に残っています。日本は戦後、「安かろう悪かろう」から「安かろう良かろう」へと品質改善を実践し、高度成長を達成した経緯があります。
民族の移動・変動は、起こるのが急激であれば、Made in Japanに影響が出てくるでしょう。日本の特質を守っていけるよう、適切な政策を望みます。

              福郷初子
               【純日本人会】 http://www.junnihon.com/
                                           http://jun-nihonjinkai.blog.eonet.jp/

2012年1月 8日 (日)

バーチャルな話        A.A.

財政規律の回復と強化
昨年の大きな出来事は、原発事故を伴った東日本大震災とヨーロッパの金融・経済の混乱ということで異論はなかろう。そして今年は主要国で政治的指導者の交代や改選があり、こちらも人々の大きな関心を集めると思われる。しかし冒頭に取上げた昨年の二つの出来事は、今年も引続きこれに劣らず注目されるはずである。

たしかに政治的指導者の交代は大きなイベントであり、当然、そのうち本誌でも取上げることになる。しかし年頭にあたり本誌はやはり昨年からの課題からまず話を始めたい。


筆者は、これらの問題を正しく理解し、有効な処方箋を得るには11/11/14(第686号)「物事の本質」や11/11/21(第687号)「避けられる根本問題」で述べたように物事の本質や根本を考える必要があると主張してきた。ところが現実の社会では、本質や根本を軽視した議論がまかり通っている。

本来、物事の本質や根本を考え冷静な意見を表明すべき学者や有識者でさえも、多くは世間に流れる「空気」みたいなものに支配されている。とても「低線量の放射線の本当の危険性」や「膨大に膨らんだ世界の金融資産の経済への影響」といった根本的な事柄から議論を始めようという気がない。マスコミやそれに影響を受ける世間は、それらには既に結論が出ていて、議論の余地はないという雰囲気である。


後者についてもう少し述べる。ユーロ圏のソブリンリスク問題は、ギリシヤの財政粉飾の発覚に端を発しているが、根本的にはバブル経済崩壊の後遺症である。世界的な金余りが起り、その一部がEUに流れバブルを生成し、今日、それが崩壊したのである。

金融資産というが経済学上では貯蓄であり、つまり金融資産の膨張とは過剰貯蓄の発生である。貯蓄は設備投資などの実物投資に回っている間は問題はないのだが、過剰となってそれ以外の不動産や商品、そして国債などの債券購入に向かったのである。これらの投資対象物が実際の価値以上に買い上げられバブルが生成された。今日のEU諸国の金融・経済危機はこのバブル経済の崩壊が原因となっている。


筆者はEUの財政危機問題と経済問題の解決は困難と今のところ考える。これはEUの首脳陣の考えが完全に間違えているからである。今日、EUはドイツ主導で財政危機を克服するため「財政規律の回復と強化」に走り始めた。彼等は依然として過剰貯蓄が残されていることを完全に無視している。バブル崩壊後のデフレ経済下で増税と歳出カットを行えばどうなるか見物と筆者は思っている。

筆者は、欧州中央銀行(ECB)がユーロ加盟国の国債をどんどん買えば済む話と考えている。また共同債を発行しこれをECBが買上げ財源を捻出する方法もある。しかしそのような事を行えば「ハイパーインフレ」になると言ってドイツなどから猛反発が起るであろう。


おそらく残された手段は、ユーロの大幅な切下げであろうと筆者は見ている。実際、市場では昨年年末からユーロの下落がまた始まった。「財政規律の回復と強化」を本当に進めれたならば、欧州社会の混乱はもっと大きくなりユーロはさらに売り込まれると考える。筆者はユーロの下値のメドについて見当がつかない(1ユーロ70~80円ということも有りうる)。

世間には世界の経済の中心は既にアジアに移っていて、EUの金融・経済の混乱の影響は軽微という意見がある。しかしユーロの大幅な下落の影響は、世界中に波及し、おそらくこれが各国の通貨安競争を招くと思われる。増税による財政再建を進めようという日本の「円」は一番のターゲットとなりうる。財政再建政策を実行することは、ユーロについてはユーロ安要因、そして日本円に対しては円高要因になると筆者は見ている。


日本では、連日、民主党政権の「税と社会保障の一体改革」という話が話題になっている。増税を行って財政規律を回復しようという動きである。まさにドイツ主導で欧州が進めようとしているのと同じ政策である。

しかし不思議なことに日本の財政がどの程度悪いのかと言った根本の議論がほとんどなされない。政府の総債務残高がいつも問題にされているが、本当は総債務残高から政府が持っている膨大な外貨準備などの金融資産や公的年金の積立額を差引いたところの純債務額が問題のはずである。さらに10/1/25(第600号)「日本の財政構造」で取上げたように、日本の場合、日銀による国債の買い切りオペの残高もこれから差引く必要がある。筆者は、05/5/23(第390号)「ヴァーチャルなもの(その2)」で述べたように、日本政府の債務問題は「バーチャルなもの」の一つと考える。



バーチャルという言葉
しかしバーチャルなものだからと言って、これらを軽視しても良いという話ではない。歴史を振返ってみると、むしろ日本も世界もずっとこのバーチャルなものに振り回されてきた。日本も過去にバーチャルで虚構のようなスローガンに引張られ、大戦にのめり込んでいった。ところが戦後も物事の本質や根本を考えることを止め、「バーチャルなもの」を掲げこれを実現する事こそ「正義」と思い込む大バカ者が次々と現れる。彼等はよく「ネバーギブアップ」と唱える。

「バーチャルなもの」だったはずのものが稀に実現することがある。ロシアの共産主義革命や中国の文化大革命もその例ということになろう。しかし元々「バーチャルなもの」で虚構なのだか永続・発展するわけがない。人々の大きな犠牲を伴いながら、そのような体制は崩壊してきた。日本政府の債務問題も「バーチャルなもの」であり、これに対する財政再建運動が始まってから人々の不幸が大きくなり、むしろ日本の財政は悪くなった。


「バーチャルなもの」に取付かれやすい人がいる。物事を論理的、あるいは合理的に考えない人々に多い。彼等は科学性が欠落した思考を行い、また考えが元々論理的でないからどれだけ間違いを指摘されてもめげない。昔習った古い財政学の教科書が全てと思い込んでいる人々もその一種である。

彼等は日本の財政状態を世界中で最悪と決め付けるが、日本の国債の利回りが世界最低という事実については目をつぶる。また財政状態がそれほど酷い国の通貨が買われるはずがないのに、今年の日本経済のリスク要因の一つが円高懸念となっている。しかし彼等はその事については聞かないふりをする。また彼等は為替介入で誤魔化しておけば良いと目論んでいる。実際、昨年は7~8兆円もの為替介入を行った日もあった。おそらく増税が実現する可能性が高くなるにつれ、前段で述べたように円高圧力は強まるものと筆者は見ている。


今日、日本の財政についての考え方で三つのグループに別れる。まず筆者達のように日本の財政には大きな問題はないという者は少数派であるが一つのグループといえる。我々は政府紙幣の発行という手段があり、またそれが無理としても日銀が国債を買えば良いと考える。

後の二つのグループは本当に日本の財政が悪いと思い込んでいる。一つのグループは純粋に財政再建には大きな増税が必要と考えている。おそらく20~30%の消費税増税が必要と思っている。もう一つのグループは小さな政府を指向するグループであり、彼等は増税ではなく歳出のカットで財政を再建することを主張している。特にこのグループは、公務員の給与カットと議員の定数削減を唱えて増税派を牽制している。給与カットと議員の定数削減ぐらいではたいした歳出カットにはならないが、両者は空中戦を始めている。


筆者は、冷静な議論よりバーチャルなスローガンの方が強くて、人々により浸透しやすいことに注目する。増税派は、とにかく日本の財政が悪いことを強調しキャンペーンを行っている。もう一つの小さな政府を指向する構造改革派は、このデフレ経済でも安泰な公務員の存在をクローズアップし一般の人々を刺激する。たしかに両者の主張はともに単純で分りやすい。

筆者が、日本政府の巨額の債務残高は巨額の日本の過剰貯蓄の裏返しと話してもなかなか理解してもらえない。また過剰貯蓄によって大きな有効需要の不足が発生したため、これまで日本政府が財政赤字を増やし、また今日の円高を招くほど外需依存を大きくしてきたと説明しても頷く人は少数である。総じて筆者達の話はまどろっこしいのである。


前述のように、人間の歴史なんてずっとバーチャルな思考や行動で形作られてきたのではないかと思われるほどである。たしかに天動説が否定され、そのことが人々に浸透したのもそんなに昔の話ではない。いまだにダーウィンの進化論を否定する人々が米国には多数いる。また「鯨は賢いのだから喰ってはいけない(牛や豚、そして鰯はバカだから喰っても良いらしい)」という非科学的な話が欧米ではまかり通っている。

このようにバーチャルな事の方が虚構ではなく、こちらこそ「真実」と思い込んでいる人々の方が圧倒的に多いのかもしれないと筆者はこの頃思う。そう言えばバーチャル(virtual)という言葉自体が不思議で深い。「虚像の」という意味がある一方で、「事実上の」とか「実質上の」と全く逆の意味がある。




来週は今週号でも触れた過剰貯蓄を取上げる。



                    A.A.
                   ― 経済コラムマガジン12/1/9(692号)より転載 
                    http://www.adpweb.com/eco/index.html